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歯科衛生士インタビュー【歯科衛生士×看護師】

2022.4.18

口腔ケアのプロとして、活躍のフィールドがどんどん広がっている歯科衛生士。
一般の歯科診療所以外で働いている方や、プラスアルファの専門性を身につけた方など、資格を生かしてさまざまなキャリアを描いている先輩たちに話を伺いました。

歯科衛生士に加え、別の分野の資格を取得し、活躍の場を広げている人もいます。
今回ご紹介する歯科衛生士・尾形祐己さんは2つの大学を卒業し、「歯科衛生士・看護師・保健師」の3つの国家資格を取得。今は二足のわらじを履いているそうです。
他方面の知識を身につけた先にはどのような歯科衛生士に、医療者になれるのでしょうか。
尾形さんにご自身のキャリアを振り返っていただきました。

*こちらは、2019年3月発行「就活BOOKクオキャリア春号」掲載記事を再編集したものです。掲載情報は当時のものとなります。

プロフィール

尾形祐己さん(Ogata Yuki)
東京医科歯科大学 歯学部口腔保健学科(2010年卒)、大阪市立大学 医学部看護学科(2014年卒)

歯科衛生士、看護師、保健師のトリプルライセンスを持つ。現在は大阪歯科大学の医療保健学部口腔保健学科に助手(※)として勤務しながら、大学院に通い修士号の取得を目指している。甥っ子姪っ子と遊ぶのが癒しのひととき。
※2022年現在:大阪歯科大学 医療保健学部口腔保健学科 助教

多職種連携の中心で 歯科衛生士が活躍する道を拓きたい

〝口腔ケアの奇跡〟が看護の世界へと導いた

小児医療に興味があり、東京医科歯科大学で歯科衛生士を目指しながら同大学医学部附属病院の小児科でアルバイトをしていた尾形さん。
そこで〝口腔ケアの奇跡〟に出会ったことが、看護師資格取得の原点となった。

「病態の悪かった入院中のお子さんが、歯科衛生士の行った口腔ケアで、見違えるように元気になったんです。病気治ったんちゃうか、というくらい。口腔ケアの力を改めて感じると同時に、看護の世界でももっと役に立てるのではないかと思うようになりました」

歯科衛生士資格を取得後は、一般歯科診療所へ。
しかし、在学中に芽生えた想いは消えなかった。
「医療や看護の現場を変えたい。でも、言うだけじゃ何も変わらない。それなら…」と、思い切って大学の看護学科に編入した。

地域包括ケアに見る
歯科衛生士の新たな可能性

看護師免許の取得後は、大阪府立病院の小児科に勤務。医師に入院患者の虫歯治療を提案したり、患者への退院指導項目に口腔ケアを取り入れたりと、積極的に働きかけた。そのうちに、医師や看護師から意見を求められるようにもなった。

「そこで感じたのは、地域包括ケアシステムのなかにも歯科衛生士の可能性が広がっているということ。多職種と対等に議論できる、しっかりとした知識をつけていかなければと痛感しました」

自らがその先駆者として研究を深めるとともに、歯科衛生士を目指す学生にも道を示したい。そう考えていたとき、大阪歯科大学からオファーが舞い込んだ。現在は大学院に通う傍ら、歯科衛生士教育に携わっている。

「多職種連携の中で活躍できる人材を育てることが目標。同時に地域や行政に向けても歯科衛生士の存在をアピールし、その価値を高めていきたいですね」

歯科衛生士学生の皆さんへ

医療現場では、保育士やソーシャルワーカーなど医療系以外の職種との連携にも関心が向くようになってきました。多職種連携で大切なのは、相手を理解すること。また、歯や口だけでなく体全体の知識が必要です。勉強は大変ですが、努力は必ず報われる! 歯科衛生士の可能性を信じて頑張りましょう。