【解説付き】歯科衛生士の面接ノウハウ!よく聞かれる質問・回答例文

面接で聞かれる質問・対策法をまとめた本やWEBサイトはたくさんありますが、歯科衛生士にフォーカスしたものは多くありません。

「歯科医院の面接では何を聞かれるの?」
「具体的な回答例が見たい!」

そんな方に向けて、よくある質問と回答例文、お礼メールの書き方について解説していきます。

よくある質問とOK・NG回答例

志望動機はなんですか?

<NG例>
「週休3日でプライベートを充実させられると思い志望しました」

志望動機を聞くのは、仕事への熱意や職場に対する興味関心の度合いをはかるため。
休みの多さや勤務時間など、条件だけを志望動機にすると「仕事に対する意欲がない」と思われてしまう可能性があります。

<OK例>
「私が貴院を志望したのは、『お口の健康から地域の明るい笑顔を守る』という理念に共感したからです。見学の際に拝見した、患者様への丁寧な対応と、スタッフの皆さんが互いにコミュニケーションを取りながらイキイキと働いている姿も印象的でした。貴院の一員として、患者様を笑顔にできるような歯科衛生士を目指したいと思っています」

「私が貴院を志望したのは、勉強会などの研修制度が充実しており、歯科衛生士として高いレベルの技術と知識を身につけられると感じたからです。また、将来的には認定資格を取得したいと考えているため、認定医や認定歯科衛生士が在籍している点にも惹かれました」

なぜそこで働きたいかを説明できるよう、求人情報や医院のHPにしっかり目を通すことが大切です。
また面接前に見学していた場合、そのときに感じたことを話すのもおすすめ。院内の雰囲気や患者さん対応、衛生管理など自分が良いと思ったポイントを伝えましょう。

歯科衛生士になろうと思ったきっかけは?

<NG例>
「高校の先生に勧められたからです」

きっかけを聞く理由は、主に2つ。歯科衛生士という仕事への理解度と志望度を確認するためです。
自分の意思が感じられない回答はNG!仕事に対する理解度が低いように見えてしまいます。

<OK例>
「子どもの頃からメンテナンスで歯科医院に通っており、そこで働いていたスタッフの方に憧れたからです。進路を考える中で『あのときのお姉さんのようになりたい』と思い高校の先生に相談したところ、一生使える国家資格であると聞き、目指すことにしました」

「祖母が訪問歯科サービスを利用しているため、私にとって歯科衛生士は身近な存在でした。うまく食事を取れなかった祖母がトレーニングを通じて少しずつ食べられるようになっていく姿を見て、自分もこうした形で社会の役に立ちたいと思いました」

具体的なエピソードに加えて、どういう歯科衛生士になりたいかを伝えると効果的です。
とはいえ、「〇〇に勧められたから」以外の理由がない方もいるはず。そんなときは「〇〇に勧められて興味を持ち、調べていくうちに…」と、目指すに至った過程を説明できるようにしておきましょう。

どんな歯科衛生士になりたいですか?

<NG例>
「患者様に好かれる歯科衛生士になりたいです」

どんな歯科衛生士になりたいかを質問する理由の1つ目は、医院の理念・風土に合うかを知るため。2つ目はキャリアプランを知るためです。
〔なりたい歯科衛生士像+なぜそう思うかorそうなるために何をしたいか〕をきちんと説明できるかがポイントになります。

<OK例>
「私は、視野が広く気配りのできる歯科衛生士になりたいです。さまざまな視点から物事を見られる力があれば、患者様が求めていることに気づけますし、周りのスタッフが困っているときにもサポートに入れるからです」

「私は歯科衛生士として、患者様が予防歯科に関心を持つきっかけになることが目標です。そのために技術はもちろん、カウンセリング力もしっかり身につけていきたいと考えています」

結論から話すと、何を伝えたいかが分かりやすくなります。
また面接では、自分を採用するメリットを医院に知ってもらうことが必要!自分の視点だけの話ではなく、医院や患者様にとってプラスなことに触れた内容にしましょう。

長所と短所を教えてください

<NG例>
長所
「協調性があるところです」

短所
「人見知りをするところです」
「短所はありません」

長所・短所を質問するのは、本人の性格を知るだけでなく、自分を客観的に見られているかを確認するためでもあります。どうして長所・短所だと思うのか、根拠となるエピソードを添えましょう。また、短所が「ない」と言い切ってしまうと、自分の弱点と向き合えていないと思われてしまうかもしれません。

<OK例>
長所
「私の長所は、誰とでも仲良くなれるところです。自分から進んであいさつをしたり、小さな変化に気づいて声をかけたりすることを心がけています。この強みを生かし、患者様に何でも話してもらえる歯科衛生士として、歯科医療に貢献したいと考えております」

短所
「慎重すぎるところが私の短所です。何かをする際、どうするのがベストかを考えすぎて取りかかるのが遅くなってしまう傾向があります。そのため迷ったときは一人で抱え込まず、積極的に周囲へアドバイスを求めるようにしています」

長所は〔結論+エピソード+仕事にどう生かすか〕、短所は〔結論+理由+改善策〕の順番で話すと、説得力を高められます。
また、自分の長所・短所が分からない方は適性診断を受けてみるのもおすすめですよ。

他の歯科医院も受けていますか?

<NG例>
「はい。第一希望のクリニックは面接を終えて、結果待ちです」

採用担当者が気になっているのは、志望度の高さ。他の医院は受けていない、または複数受けている場合でもその医院が第一志望である場合は、しっかり熱意を伝えましょう。もし他の医院を受けている場合には、「受けていません」と嘘をつくのは禁物です。また今受けている歯科医院が第一志望でなかったとしても、それをそのまま伝えるのは良くありません。他院を受けていることを正直に伝えた上で、その医院への志望度の高さを添えるようにしましょう。

<OK例>
「予防歯科に力を入れているクリニックに絞って、貴院の他に2院ほど見学しました。中でも貴院はメディカルトリートメントモデルを導入していて、より深く予防歯科について学べると感じて応募しました」

一貫した軸に基づいて職場を探していることを述べた上で、その医院への志望度の高さをアピールしましょう。どの点に魅力を感じているかを具体的に伝えられるといいですね。

転職(退職)理由を教えてください

<NG例>
「現在の職場は人間関係が悪く、合わないと感じる人がいるため転職することにしました」

ここで知りたいのは、自院で活躍してくれそうか・すぐに辞めてしまわないかの2点。ネガティブな理由で転職するケースも珍しくありませんが、そのまま伝えるのは避けた方が無難です。人間関係のトラブルがきっかけであれば、「コミュニケーションを大切にしている職場で働きたい」「みんなで意見を出し合いながら、協力して診療を行いたい」のように、ポジティブな表現にすると伝わり方が変わります。

<OK例>
「現在は一般歯科のクリニックに勤務し、診療補助や受付業務を中心に行っています。患者様とお話する機会が多く今の仕事にもやりがいは感じていますが、歯科衛生士としてより専門性の高いスキルを身につけたいと思い、転職を決意しました」

ポイントは「もっと〇〇したい」という前向きな姿勢を伝えること。結婚・出産やパートナーの転勤などによる転職の場合、理由を隠す必要はありません。

「質問はありますか?」と言われたら

「ありません」はNG!注意点と答え方

面接の最後にされることが多い逆質問。この問いがされるのは、主に以下のような理由からです。

  • 入職する意欲がどれくらいあるのか知りたい
  • コミュニケーション能力を確かめたい
  • 職場の風土と合っているか知りたい
  • 認識のズレをなくしてトラブルを防ぎたい

「何を質問すればいいの?」「聞きたいことは特に…」と思ってしまうかもしれませんが、逆質問は評価を上げるチャンス。同時に、自分に合った職場かどうかを確かめる機会でもあります。ミスマッチを防ぐため、気になっていることを確認しておきましょう。

<NG例>
「特にありません」
「有休は取れますか?」

せっかくの機会をもらったのに「特にありません」と答えると、意欲が低く見られてしまいます。あらかじめいくつか質問を用意しておくと安心です。待遇・給与について質問したい場合は、条件だけを重視している印象を与えないよう、聞き方を工夫したり、前向きな理由を添えて聞いたりするようにしましょう。

<OK例>
「内定をいただいた場合、入職までに学んでおくことはありますか?」
「ホワイトニングコーディネーターの資格を取得したいと考えているのですが、診療で生かすことはできますか?」
「実際に働いている歯科衛生士の1日のスケジュールを教えてください」
「入職後の生活を具体的にイメージしたいのですが、給与や休暇のシステムについて教えていただくことは可能でしょうか?」

入職後をイメージしているような質問は、意欲や熱意が伝わりやすく好印象!自分のキャリアビジョンを伝えつつ、活躍の機会を確認するのもおすすめです。

いざ面接へ!当日までに要チェック

持ち物は前日までに準備しよう

持ち物リストや服装・メイクはこちらのページを参考にしてくださいね。

また、面接になくてはならないのが履歴書。
「履歴書の書き方が分からない!」「書いてみたけど合っているか自信がない…」そんなときは履歴書マニュアルをチェックしてみましょう。

クオキャリア会員限定!歯科衛生士専用の履歴書を無料でダウンロード

内定にグッと近づく「好印象」を残すコツ

質疑応答の内容がどれだけ立派でも、第一印象が悪ければ評価は下がってしまいます。
短い時間の中で「この人を採用したい!」と思ってもらえるよう、マナーを押さえて好印象をゲットしましょう。

遅刻をしない

原則として遅刻はNG!やむを得ず遅れる場合は、必ず電話を入れて到着時間を連絡しておきましょう。

しっかりあいさつ

人の第一印象が決まるのは最初の約10秒と言われています。明るいトーンの声で、自分から元気にあいさつすることが大切です。

相手の目をきちんと見て、姿勢よく話す

視線をそらしたり、うつむいたりしていると「患者様としっかりコミュニケーションが取れないかも…」という印象を持たれるかもしれません。目を合わせるのがどうしても苦手な方は、相手の鼻・おでこに視線を向けて話すのがおすすめです。
またフランクな雰囲気で会話が盛り上がったとしても、面接は面接。腕や足を組んだり、猫背になったりしないよう注意してくださいね。

面接で失敗しないために!言葉遣いと所作のマナー

終了後にお礼のメールを送ろう

院長先生や採用担当者は、皆さんのために面接の時間を割いてくれています。面接後できれば当日中に、感謝の気持ちを伝えるメールを送りましょう。

≪お礼メールの例文・書き方≫
件名:面接のお礼(久尾花子)

本文:
○○歯科クリニック
○○○○様

お世話になっております。
クオリア歯科衛生士学校の久尾花子と申します。

本日はお忙しい中、面接の機会をいただき誠にありがとうございました。
○○様のお話を伺い、ますます貴院の一員として診療に携わりたい気持ちが強まりました。

まずは面接のお礼を伝えたく、メールを送らせていただきました。
末筆ながら、貴院のますますのご発展とご活躍をお祈り申し上げます。

———————————
久尾花子
〒000-0000
○○県○○市○○○○
連絡先:080-0000-0000
E-mail:xxxx@xxxx.jp
———————————

まとめ

今回は、歯科衛生士の面接でよくある質問と回答例文、事前にチェックしておくポイントをご紹介しました!
面接当日は緊張して当たり前。事前にしっかり準備とシミュレーションをしておきましょう。

新卒歯科衛生士の求人情報はこちら

転職歯科衛生士の求人情報はこちら

歯科衛生士の求人をお探しの方へ
クオキャリアでさっそく見つけてみる
職場を選ぶポイントがわかる!歯科衛生士のための適性診断