口腔衛生に関わるカタチはいろいろ[歯科衛生士のキャリアと働き方]

臨床でも臨床以外でも歯科衛生士の活躍の場はたくさんあります。
これから始まる長い職業人生。結婚や出産などライフステージの変化があっても、歳を重ねてからも、あなたらしく歯科衛生士として輝き続けるために、さまざまな選択肢を知っておきましょう。

歯科衛生士のキャリアイメージ

新卒時から60代までのキャリアと働き方をざっくりイメージ

新卒入職
DHデビュー!まずは、養成校で学んだ基礎的なスキル・知識の習熟を目指しましょう。社会人としてのマナー・ルールを覚えることも大切です。

20代前半
自分の手元のことだけでなく、診療の流れや医院全体の理解にも努め、患者さんとコミュニケーションを取ったり、他職種と連携したりできるようになりましょう。

20代後半
歯科衛生士として自立できたら、さらに「認定資格取得」「人材育成」「マネジメント」など、自分ならではの強みを身につけていきましょう。

30代
出産や親の介護といったライフイベントを迎えたら、休業制度の活用や、時短・非常勤といった働き方など、無理なくキャリアを継続できる方法を考えてみましょう。

40、50代
歯科衛生士として培った知見を、NPOやボランティア活動などで「社会へ還元する」ことにも目を向けてみると、人生が豊かになります。

60代
定年が設けられている場合もありますが、歯科衛生士の資格に期限はありません。体力的に負担のない範囲で働いたり、継続雇用制度を活用したりできる場合も。

PICKUP:年齢階級別にみた就業歯科衛生士

厚生労働省:令和2年度衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況より
50歳以上で働くベテラン歯科衛生士の数は年々増え続け、今や20代の若手とほぼ同数にまでなりました。それは、歯科衛生士が長く安心して働けることの証でもあります。まさに“一生働ける仕事”といえるでしょう。

臨床も臨床以外でも活躍の場はこんなにいっぱい!

歯科診療所

働く歯科衛生士のうちおよそ9割は診療所に勤務しています。患者の身近な存在として地域医療に携わることができ、特に予防管理型の医院では、主体となって診療を行えます。

歯科診療所で働く歯科衛生士のインタビュー▼

歯科関連企業

歯科用ユニットなどの機器や口腔ケア製品のメーカーに勤めるという道もあります。“歯科衛生士の目線”を活かして、商品企画・開発、マーケティング、広報、営業などさまざまな形で歯科に貢献していきます。

【企業で活躍】歯科衛生士インタビュー「製品を通じて 多くの人に感動を届けたい」

病院

総合病院や大学病院の歯科・口腔外科の特徴は、一般の診療所では難しい症例や有病者歯科にも対応していること。医師や看護師、薬剤師など医科のスタッフとチームになって、専門性の高い歯科医療を提供します。
【病院で活躍】歯科衛生士インタビュー「仕事観も変化した密度の濃い6年間」

保健所/市区町村

公立病院や保健所などで、公務員として働くこともできます。保健所では、妊産婦や乳幼児向け歯科健診事業の運営や住民からの問い合わせ対応、口腔ケアの啓発など、地域の歯科保健に関すること全般を担います。

海外

歯科衛生士という職の定義は国によってさまざま。海外で働くためには、国によってはその国の歯科衛生士資格を持っていなければならない場合もあります。また、就労ビザの取得といった準備も必要です。
【海外で活躍】歯科衛生士インタビュー「歯科衛生士という仕事が、私の人生をここへ導いてくれた」

フリーランス

個人事業主として、仕事内容・場所・報酬などを自分で自由に決めることができる働き方。臨床はもちろん、歯科衛生士への技術指導やセミナー、執筆活動など、実力次第で多岐にわたって活躍できます。
【起業して活躍】歯科衛生士インタビュー「歯科衛生士の起業が当たり前の世の中になる」

介護施設

在宅復帰を目指してリハビリテーションを行う介護老人保健施設(老健)や、要介護者の生活の場となる特別養護老人ホーム(特養)などで、高齢者の口腔ケアや機能訓練などに取り組みます。
【介護施設で活躍】歯科衛生士インタビュー「思いやりと誇りを胸に 人の尊厳に向き合う」

歯科衛生士養成機関

健康社会の実現には、口腔衛生に携わる人材の育成も不可欠。専門学校や大学などで、教員として学生の教育や研究を行う道もあります。歯科の知識・技術に加え、「人を育てる力」が求められる仕事です。

歯科衛生士養成校の先生のキャリアインタビュー
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災害支援

被災地で救急診療に携わるほか、災害関連死を防ぐために、避難所や仮設住宅を巡回して口腔ケアや啓発活動などを行います。日本歯科衛生士会にて「災害支援歯科衛生士」の活動登録ができます。
【災害支援で活躍】歯科衛生士インタビュー「困難の先に大きな“財産”が得られた」

開発途上国での支援

歯みがきの習慣がない、歯科医師がいないなど、口腔衛生に関する知識や設備が不足している場所で、支援活動を行います。青年海外協力隊や歯科ボランティア団体を通じて参加できます。
【青年海外協力隊で活躍】歯科衛生士インタビュー「まずは、自分の存在を 受け入れてもらうことから」

他にもいろいろ

【歯科衛生士×看護師として活躍】歯科衛生士インタビュー「多職種連携の中心で 歯科衛生士が活躍する道を拓きたい」

 

*こちらは、2022年6月発行「就活BOOKクオキャリア夏号」掲載記事を再編集したものです。掲載情報は当時のものとなります。

 

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