【企業】で活躍する歯科衛生士|株式会社ジーシー・宇佐見さん「製品を通して人の健康を守る。歯科衛生士として誇りをもてる仕事です!」

歯科衛生士の専門的知見は、歯科材料や製品を取り扱う企業でも活かすことができます。研究開発職や広報・PR職などその活躍先はさまざま。今回は、歯ブラシなどの口腔ケア製品から歯科ユニットまで幅広く取り扱う株式会社ジーシーで営業職として働く宇佐見早希さんに、お話を伺いました。

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プロフィール

宇佐見 早希さん

新潟大学卒(2020年卒)/株式会社ジーシー 東京支店 DR係

うさみ さき/歯科衛生士/第二種歯科感染管理者、ホワイトニングコーディネーター、社会福祉士/就職活動では歯科衛生士の知識を活かせる一般企業を中心に就職活動を行い、新卒で株式会社ジーシーに入社した。休日はサッカー観戦に行くのが趣味。

★株式会社ジーシー:公式サイト
創業から100年以上の歴史を持ち、歯科医療の現場で用いる材料・機械を開発から製造・販売まで行っている世界有数の歯科医療総合メーカー。

ある一日のスケジュール

時間     項目 内容
7:10 起床・出勤 手早く準備して出勤
8:50 勤務開始 午前中は事務処理や、その日にお伺いする医院さんのリサーチ・準備を行います
11:00 会社出発・歯科医院へ向かう お昼休みの訪問を依頼されることが多いです。主に営業車で向かいます。
12:00 ホワイトニングのデモ ホワイトニングは作業手順が多いので、1時間ほどかけてじっくり説明
14:30 昼食 外勤先で食べることがほとんど。いろんなお店に行けて楽しい!
15:30 キャンペーン・セミナー案内 定期訪問している歯科医院さんへご案内に伺います。その場で注文をもらうことも。
16:00 セミナー御礼訪問 セミナーに参加してくれた歯科医院さんに、御礼とフォローのために再度伺います
16:30 帰社 訪問日報の記入、事務処理などの作業を行います
17:05 退社 定時で退社。18時30分には家に到着します
20:00 夕食・自由時間 くつろぎタイムはYouTubeを見ることが多いです。ホームホワイトニングをすることも!
24:00 就寝 翌日に備えて早めに就寝します

一般企業に就職し、世の中への視野が広がった

実は子どものころには虫歯が多かったという宇佐見さん。幼少期に歯科衛生士から歯磨き指導を受け、「人の健康を守る仕事に就きたい」とこの道を志した。
入学当初は歯科医院への就職も考えたというが、

「総合大学で学び他学部の同級生と関わるうちに、より幅広い業務に携わりたいと思うようになり、一般企業へ興味が生まれたんです。そこで歯科衛生士の資格を活かせる働き先を調べ、消費者としてもなじみの深い株式会社ジーシーに応募しました」

取材を行ったのはジーシー東京支店。ビルの複数フロアに歯科医院向けのショールームや100人弱収容可能なセミナールームなどを設置。インタビューは歯磨剤などを扱っている展示室で行いました。

 

入社後は口腔機能低下症の検査機器などを販売する部署を経て、オーラルケア製品を扱う部署に営業職として所属。歯科医院へ訪問し、歯磨剤やホワイトニング薬剤の正しい使い方を説明したり、歯科衛生士養成校で学生に材料の使用方法を伝えたりするのが主な業務。ほかに、デンタルショーに展示員として参加したり、講演会の計画・運営を行ったりすることもある。

「一般企業に就職して、歯科衛生士学生の頃に当たり前だと思っていたことが当たり前ではないのを実感しました。世の中にはさまざまな職種の人がいて、それぞれに専門性を有していることも理解できました。こんな考え方もあるのだなと新たな気づきを得られる場面がたくさんあります」

こちらは歯科材料専門ルーム

歯ブラシなどの予防製品や歯科材料がメインの担当だが、お客様に聞かれた際に対応できるよう、自社で取り扱う機器の知識も積極的に勉強している。

 

ほぼ毎日のように、昼前から夕方まで営業車で歯科医院や学校を訪問する。営業チャンスは歯科医院の昼休み時間帯。短時間で自社製品の特徴や魅力を伝えなければならないため、午前中は数時間かけて、念入りに準備を行う。

「内容がバッチリだったとしても、セミナーやデモンストレーションを『ただ開催するだけ』ではお客様の心をつかむのには不十分。セミナーに参加してくださった歯科医院に御礼に伺ったり、過去に訪問した歯科医院にフォローを兼ねてもう一度出向いたりすることも大切にしています。その場で注文をいただけることもありますし、製品の改善点や要望などを聞けることも。入社してから自分なりに工夫し取り組んできたことで、お客様と良い関係を築けていると自負しています」

歯科医院の昼休みは12時30分〜15時00分ぐらいのところが多い。その中で、1時間ほど時間をいただき、デモンストレーション(ホワイトニングの場合は1.5~2時間程度)を行う。

学生時代の多様な経験が仕事に活きている

宇佐見さんの業務は、マーケティングや学術部署など他部署と連携して進める仕事も多い。現場で得られた情報やニーズ、実際に発生している困りごとなどは必ず社内に持ち帰り、担当部署と共有をするようにしている。

「私はもともと人と関わるのが好きで、いろんな人と協力して仕事を進めるのが向いている性格です。異なる職種の人たちと話し合いながら問題を解決することで、より良い製品が生まれていく。そのプロセスがとても楽しいし、やりがいを感じています」

体力やパワー、根気が必要な仕事でもあるが、寝て起きたら心身を回復できるような“図太さ”も、求められる条件の一つ。そんな面も含めて、自身にはピッタリだと感じているそう。

 

営業職は歯科医院と信頼関係を築くのが使命でもある。「信頼を得るには?」という問いには、「一にも二にも知識が大事」という答えが返ってきた。

「歯科医院の先生や歯科衛生士さんは、日々患者さんと接する最前線の現場に身を置いている方々です。そんなプロフェッショナルに納得してもらえるだけの知識を身につけることが重要です」

専門性の高い最先端の知識を得るために、学会やセミナーに参加したり、専門誌などを読み込んだりすることも珍しくないという。

「お付き合いが深くなるにつれて、『ジーシーさん』と呼ばれていた歯科医院さんから『宇佐見さん』と名前を覚えてもらえるように。ご飯に誘ってくれたり、『宇佐見さんが案内してくれたから購入したよ』と声をかけてもらったりしたときは、この仕事をやっていて良かったなと思いました」

いま、毎日が楽しい! と語る宇佐見さん。同じ道を目指す後輩にこうアドバイスする。

「さまざまな経験を活かせるのが、一般企業に勤める良さ。私自身、大学時代は勉強よりも遊ぶ方が楽しかったですが、サークル活動や友人との付き合いを通して自分に合った仕事を見つけられたし、そこで得たものが今の仕事に活きています。勉強以外の経験も、無駄になることは一つもないと思います。歯科衛生士は人の健康を守れるすてきな仕事。ぜひ学生時代にいろんなことにチャレンジし、やりたいことを見つけてくださいね」

ジーシーの代名詞でもある「ルシェロ」シリーズを始めとする、取り扱い製品のパンフレット。歯科医院訪問の際は必ず持参。

Q1.株式会社ジーシー(GCブランド)の代表的な製品は?

「ruscello(ルシェロ)の歯ブラシ」と「ホワイトニング薬剤のTiON(ティオン)」です。
誰でも上手に磨けて、簡単にプラークが落ちる「ルシェロ」。テ―パー毛とラウンド毛のハイブリット段差植毛で歯間やポケット内に入りやすいよう設計されています。「ティオン」は、日本人の歯質に合うよう設計されているのが特徴で、医療用とホームケア用があります。

Q2.面接ではどんなことをアピールした?

一般企業では、勉強だけでなく学生時代に力を入れたことも問われます。私はダンスサークルで朝まで練習したことを題材に、負けず嫌いやタフさ、目の前のことに全力で打ち込むことができる性格をアピールしました。

 

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