仕事のスイッチ、どう入れる? 〜朝礼いろいろ〜|歯科衛生士知っとこ!職場の見極め塾#29

こんにちは!ライターのヤナギです。 これまでに10年以上、クオキャリアでたくさんの歯科医院を訪問したり、記事を執筆したりしてきました。
その経験から、歯科衛生士の皆さんに「自分に合った職場を選ぶためのヒント」をご紹介します。

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歯科医院にも“朝礼”がある

皆さんの学校には、“朝礼”はありますか?
今はなくても、小中学校や高校ではあった、という人も多いでしょう。
授業の前に朝礼があることで、なんとなく気が引き締まったり、勉強へのスイッチが入ったりした、という経験がある人もいるかもしれません。

実は多くの歯科医院でも、一日の仕事の始めに“朝礼”が行われています。
どんな朝礼があるのか、ちょっとのぞいてみましょう!

朝礼のパターン1 簡単な情報共有

一番スタンダードな朝礼が、このタイプ。
その日に来院する患者さんについての注意事項や、前日の売り上げの報告、事務連絡の伝達など、みんなで共有すべき情報を簡潔に確認する朝礼です。

朝礼のパターン2 医院理念の読み合わせ

ほとんどの歯科医院では、医院運営を行う上での考え方を短い文章にまとめた「医院理念」が設けられています。
「クレド」と呼ばれることも多いです。

この「医院理念」や「クレド」を、毎朝全員で読み上げている職場もあります。
以前に訪れた歯科医院では、取材中にスタッフさんが、医院のクレドをスラスラと暗唱してくれたので驚きました。

こうした「医院理念」や「クレド」について、「ただの文章にすぎないのでは?」と思う人もいるかもしれません。
たしかに最初は、決められたフレーズをただ読んでいるだけに感じることもあるでしょう。
でも、毎日声に出しているうちに、知らず知らずのうちに、自分の中の指針になっていくのではないでしょうか。

こうした朝礼を行っている職場は、医院の方針が常に全員で共有されているので、スタッフ間で判断基準にずれが生じにくく、仕事がスムーズに進められそうです。
「みんなが同じ方向を向いて仕事をすること」を、大切に考えている歯科医院だと言えるでしょう。

朝礼のパターン3 GOOD&NEW

もう一つ、特徴的な朝礼としてときどき見かけるのが、最近あった「良かったこと」や「発見」を持ち回りで発表する取り組みです。
これは“GOOD&NEW”と呼ばれ、一般企業でも取り入れられています。
似たようなものに、「最近スタッフの誰かにしてもらってうれしかったことを発表する」というパターンもあります。

こうした取り組みは、一見仕事とは関係なさそうに見えますが、実はたくさんの良い効果があるのです。
例えば…

スタッフ同士の距離が縮まる

“GOOD&NEW”では、プライベートな話題もOKです。そのため、趣味や家族の話題、休日の過ごし方など、同僚の知らなかった一面が見られたりもします。

ポジティブな気持ちで仕事に臨める

「うれしかったこと」や「面白い発見」を共有することで活気が生まれ、前向きな気持ちで仕事をスタートできます。
加えて、普段から自然と「ポジティブな話題はないかな」「仲間の良いところを探そう」と心掛けるようになるため、職場全体の雰囲気も明るくなりそうです。

「話す力」が高まる

「要点をまとめて、短い時間で相手に伝わるように話をする」というスキルは、仕事でも日常生活でも、とても役に立ちます。朝礼で定期的にスピーチを経験することで、このスキルが養われます。

つまり、“GOOD&NEW”(やそれに似た取り組み)を行っている歯科医院は、「職場の人間関係・雰囲気を良くすること」や「コミュニケーション能力を上げること」を大切にしていると考えられます。

さらに、こうした取り組みをもう一歩進めた、「朝礼の終わりに全員でハイタッチをする」という職場に出会ったことも!
運動部のような爽やかな活気と、チームとしての一体感を感じました。

朝礼のパターン4 ミニ勉強会

朝礼の中で、歯科や接遇に関するちょっとした“学びの時間”を設けている歯科医院もあります。
毎日10分ほどのケースが多いですが、積み重ねれば1週間で1時間弱、1ヶ月で4時間ほどと考えると軽視はできません!
朝礼でこのような「ミニ勉強会」を行っている歯科医院は、向上心のあるスタッフが多く、スキルアップに対して前向きな風土があると考えられます。

朝礼のパターン5 オンライン朝礼

「イマドキだな〜!」と感心したのが、この朝礼。
先日取材をした歯科医院では、通勤時間の一部を勤務時間扱いにしてオンラインで朝礼を行っていました。
遠方から通っているスタッフに配慮して導入されたそうですが、時間を有効に使えるのはうれしいですよね。
スタッフの負担を減らして、働きやすい環境をつくろうとしていることの表れだと思います。

朝礼をしない職場もある

ここまでさまざまな朝礼を紹介してきましたが、一方で、朝礼を行わない歯科医院も意外と多くあります。

そうした職場では、連絡ノートや職場内のSNSなどを使って、連絡事項を共有しています。
特にシフト制勤務の場合は、こうした形で情報共有がされていると、自分が休みの日の出来事もチェックできるので安心です。

また、朝礼ではなく、昼休み前の“昼礼”や、診療が終わった後の“終礼”など、朝以外のタイミングに簡単なミーティングを行っている場合もあります。

まとめ:一日を気持ち良くスタートできることが大事!

ここまで紹介してきた中で、「面白そうだな」「参加してみたいな」と思う朝礼はあったでしょうか?
朝礼は毎日行う(もしくは行わない)ものですから、自分の価値観や性格に合っていることが大切です。

それを見極めるためにも、可能であれば、医院見学は朝礼から参加できるとベストです。
見学を申し込む際にはぜひ、「朝礼から見学をさせていただきたいのですが、可能でしょうか?」と申し出てみてみましょう。
もし参加が難しい場合は、朝礼を行っているかどうか、また行っているのであればどんな内容なのかを、先輩や院長に確認してみると良いでしょう。

あなたが毎朝、「今日も一日頑張ろう!」と思いながらすてきなスタートを切れる職場を、ぜひ見つけてください。

 


ヤナギ

ライター、インタビュアー

2010年よりクオキャリアのさまざまな媒体で歯科医師・歯科衛生士の取材や、求人原稿・インタビュー記事の執筆など、のべ6,000件以上を担当。歯科業界の採用事情に精通している。

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