【歯科衛生士のホンネ】現役歯科衛生士60人に聞いた「私、意外とこの仕事に向いてる!」と思った瞬間

キャリア1年目から10年目の現役歯科衛生士を対象にアンケートを実施しました。テーマは「自分、意外と歯科衛生士に向いていると思った瞬間」

学生時代に「細かい作業が苦手だし、歯科衛生士に向いていないかも?」など、大きな不安を抱えていた方も、キャリアを重ねていくうちに手応えを感じ、考え方がガラッと変わった例も多数届きました。

*2022年6-7月当社実施:常勤として在職中、かつ2013~2022年卒業の歯科衛生士対象[有効回答60]

キャリア1年目
実際に現場に出てみて「意外と私に向いているかも!」と気づいたケース

◆顎模型での実習では、よく分からずに超音波スケーラーを使っていました。正直、使いこなせるかとても不安だったんです。でも、歯科衛生士になって、初めて患者さんに超音波スケーラーを使った日に、きちんと歯石を取り除けました。「感覚が掴めたし、意外といけるかも!」と思いました。(さーさん/キャリア1年目)

◆元々初対面の人と話すのが好き。どんな人が相手でも、人見知りせずに会話できる性格は、この仕事に向いているなと思いました。元気なおじいちゃんやおばあちゃんは、会話するだけで楽しいです。仕事で失敗したり、落ち込んだりした時でも、そんな大変さが吹き飛ぶくらい明るい気持ちになれます。(べるさん/キャリア1年目)

◆患者さんと話す中で、今まで興味のなかった話題でも、詳しく質問できたときです。「何事も勉強だ!」と思って毎日仕事に励んでいるし、会話をするうえでさまざまな知識を身につけられるのも楽しいです。私は実技よりも、コミュニケーションの部分が歯科衛生士に向いているなと感じました。(ささみさん/キャリア1年目)

——歯科衛生士学生時代は、診療所や病院などでの臨床実習がありますが、実際に就職して患者さんと触れ合うまでは「本当に大丈夫かな?」と不安を持っていたという方も。超音波スケーラーも、使ってなんぼ。実践でより自信を持てる場合もありました。技術のみならず、コミュニケーションも大事ですね。

キャリア2年目3年目
得意なことを見つけられたとき

◆歯石取りがすごく好きなところです。私は他の歯科衛生士が嫌がるくらいに大量に歯石が付着している歯を見ると、化石の発掘家の気分でワクワクします。歯石の固まりを綺麗に除去できた時はとても嬉しいですし、隠れていた歯面が見えた時は達成感があります。(もにたさん/20代・2020年卒)

◆ホワイトコートなど、審美眼のセンスと手先の器用さが問われる施術を早く綺麗に行うことができて、患者さんに褒められた時です。患者さんの口元の美容の手助けをすることができ、喜ばれた時はとても嬉しいです。(Mさん/20代・2020年卒)

◆担当している大人の患者さんのTBIやプラークコントロール改善について悩むことが多く、「歯科衛生士に向いていないかも?」と感じることがありました。だけど、歯医者さんが初めてで緊張している子ども相手でも、すぐに仲良くなれるし、楽しく診療を進めることが得意です。ひとつでも自分が得意なことを見つけると、そこをさらに伸ばす方法や、新たな目標を見つけることができると感じています。これからも、向上心を忘れずに精進したいと思います。(にょーんさん/30代・2021年卒)

◆患者さんとの会話がたくさん弾んで、「次もあなたにお願いしたい」と言われた時です。技術はもちろんだけど、患者さんと信頼関係を上手に築くことも大切だと実感しました。とくに、高齢の方の中には普段外の人と話す機会が少なく、お話しするのを楽しみに来てくれる方も多いです。何気ない会話から、食生活や環境を探ることにも楽しみを感じています。(ぺぺさん/20代・2021年卒)

——歯科衛生士になって2〜3年実務を経験すると、業務にも慣れてくる様子。患者さんへの歯科保健指導や何気ないコミュニケーションを通した信頼関係の作り方など、より視座が高くなるようです。「患者さんにとって、より良い診療に取り組むためには?」を考えて動いた結果、手応えに繋がることも多いようですね。

職場環境を変えてみたらやりがいを感じるようになったという声も

◆新卒で働いていた医院は歯科医師のアシスタントが多く、毎日のように「辛くてやめたい。私は歯科衛生士に向いていない」と思っていました。だけど、転職した医院では歯科衛生士業務に専念できる環境で、患者さんひとりひとりに向き合うブラッシング指導や歯石除去を行う毎日は楽しく、やりがいを感じました。(ももさん/20代・2020年卒)

——仕事が好きだけど環境が合わない状況なら、働く歯科医院を変えてみる、という手もあります。院長の方針や職場の空気で、モチベーションは大きく変わります。

キャリア4年目以降
患者さんから感謝の言葉を伝えられたとき

細かい作業が好きor苦手 それぞれの意見も

◆細かい作業が好きで、「どうやったら効率よくCR充填が出来るのかな?」とか「どうしたら患者さんの負担が少ない方法で歯石や着色を取れるかな?」とか、ずっと考えています。試行錯誤していく中で、良い結果を得られた時に「やっぱり向いてる!」と感じました。(じゅんぎさん/20代・2014年卒)

◆細かい作業は苦手なのですが、患者さんとコミュニケーションを取ることは得意で、ブラッシング指導は割と上手くいくことが多いです。(にゃんごさん/30代・2013年卒)

患者さんから感謝の言葉を伝えられたとき

◆スケーリングの後に患者さんから「口の中がサッパリしたよ」とか、診察の最後に「ありがとう」と感謝の言葉を伝えられた時。仕事のモチベーションが上がります。(いゆさん/20代・2014年卒)

◆長年、口腔内で悩みを抱えていたり、歯科恐怖症で来院が遠のいていた患者さんを担当したりする時には、個々に向き合ってこれまでの経緯や今後の希望を伺います。丁寧に説明や施術を行った結果、患者さんに喜んでもらった時に手応えを感じました。(EPさん/30代・2014年卒)

◆患者さんの歯肉の状態がよくなって「もっと早く歯医者に来ておけばよかった!」と言われた時です。患者さんの歯磨き習慣が身についたのは自分の指導の成果だと感じ、向いているなと思いました。(ちーさん/30代・2017年卒)

◆「歯科が怖くて、なかなか来られなかったんです」と来院された患者さんが治療後、「何でも話しやすいし痛みもなくて、歯医者が怖くなくなった。もっと早く来ればよかった!」と話してくださいました。定期検診にもしっかりと来ていただけるようになった時、うれしかったです。(おーちゃんさん/30代・2014年卒)

——日々のアポイントをこなすだけでも精一杯だった方も、4年目以降になるとよりステップアップ。自分の処置や指導の結果、患者さんに“変化”をもたらすことができたら、もう一人前。患者さんからの「ありがとう」の一言で、自分の仕事を肯定できるようになった方もたくさんいらっしゃいました。

落ち込むことがあっても、続けるうちに手応えが

臨床実習などで注意されたり、成績が伸び悩んだりして「自分は歯科衛生士に向いていないのではないか?」と考え込んでしまう学生さんもいるでしょう。それでも、実際に臨床現場に出てみると、自分の強みがわかるケースが多いようです。

余談ですが、歯科衛生士のホンネの編集スタッフAは現在歯科矯正中。ここまで約3年間、毎月歯科衛生士さんにお世話になっています。クリーニングしていただくと本当に気持ちが良く、歯の健康を意識するようにもなりました。歯科衛生士さんには日頃から感謝の気持ちでいっぱいです。

アンケートにご協力いただいた現役歯科衛生士の皆様、ありがとうございました!

 

編集 ピース株式会社

イラスト あわい
デザイン ありよしはるか

 

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