転職3回以上の歯科衛生士に聞く「歯科医院の見極め方、教えてください!」|歯科衛生士やめるのやめた【職場探しのコツ編】

コンビニよりも件数の多い歯科医院。それだけ働く場所の候補がある中で、どうしたら自分が理想とする働き方に近づけるんだろう?

そんな疑問に対するヒントを探すべく、転職経験が3回以上ある歯科衛生士さんにお話を聞く連載を始めました。

この記事では、今回インタビューした3人の歯科衛生士さんから聞いた内容のうち、「職場探しのコツ」についてピックアップ。面接を受ける医院の絞り方に迷っている方や、育児などプライベートと仕事を両立しやすい職場を探している方は、ぜひチェックしてみてくださいね。

 

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3人の歯科衛生士さんのプロフィール

北川さん

2011年卒。8回の転職を経て、子育てをしながら働ける環境を掴んだ。

吉川さん

2014年卒。3つの医院を経験し、現在はフリーランスで働く。3児の母。

平井さん

2010年卒。6回の転職後、念願の訪問歯科に入職。

Q.転職先を探す時の考え方や、具体的に行っていることは?

北川さん:医院のホームページを見て、治療方針や、院長が勉強会に積極的に参加するタイプかどうかを確認しています。それによって「この医院で自分がしたい診療ができそうか?」「医院が歯科衛生士に求めている役割と、自分が得意な業務がマッチしそうか?」をある程度判断できると思います。

院長と相性が合うかどうかを見極めるのも大切です。医院見学や面接などで対面してみると、直感的に「相性が良さそう」と思うこともあるでしょう。ただし、あくまでも医院は働く場所。「仕事をする上での相性」を考えるのが大事だと思います。

吉川さん:転職サイトや医院のホームページはもちろん、医院のInstagramでスタッフの雰囲気や年齢層をチェックしています。ホームページよりもInstagramのほうが更新頻度が高く、スタッフの「素」の感じが見られるような気がするんです。

20代後半から30代の中堅層スタッフが定着しているところや、勤続4〜5年の人が多い医院は、人間関係が良かったり、院長によるハラスメントがなかったりと、働き続けやすい職場なのかなという印象です。

平井さん:気持ちが落ち込んでいるときの就職・転職活動は要注意。自己肯定感が下がっていると「私なんかを採用してもらえるならここにしよう」と考えてしまいそうになりますが、安易に決めず、複数の医院を広く見てみることが重要です。

色んな医院を見学してみると、どんな職場が働きやすいかだけでなく、ハラスメントが発生していたりスタッフの人間関係がうまくいっていなかったりして働き続けにくい職場の特徴もつかめてくると思います。

私の経験でいうと、スタッフ一人ひとりにしっかりと挨拶してくれるような院長・理事長がいる職場は、働きやすかったです。

「歯科衛生士 辞めたい」で検索している人が多いみたいだけど、実際どうなの?歯科衛生士に聞いてみた。

Q.子育て中でも働きやすい職場かどうか、どんなところを見ればわかる?

北川さん:院長が若かったり女性だったり、子育て当事者の場合は、小さな子どもがいる家庭への理解度が高い印象です。「子どもが急に発熱して出勤が難しくなる可能性がある」など、細かなシチュエーションまで想像してくださいます。

また、在籍している歯科衛生士が多い医院もおすすめです。やむを得ず急なお休みをいただくことになっても、予約をキャンセルせずに済み、患者さんにも医院にも大きな迷惑がかかりにくいかと思います。

それから、きちんと社労士さんが入っている医院は有給休暇を取得しやすい印象です。この辺りの条件がすべてそろっているところとなると、比較的新しい医院が、自然と勤務先の候補になってきます。
働きやすい状態をつくるために私が徹底しているのは、面接の時に「子どもがいるけど、頑張って出勤します!」とは言わないこと。院長にとっての優先順位1位は医院かもしれませんが、私の優先順位の1位は子どもです。行事や習い事の送迎など、子どもの予定を優先する場面があることは、あらかじめ伝えておくのが大切です。

平井さん:院長に子育て経験があるか、小さな子どもがいる家庭への理解があるかは大きく影響しそうです。

求人を見る時は、勤務時間のチェックは必須。さらに「子育て中の方、歓迎!」などの表記があるところだと、安心して飛び込めそうです。

Q.今後、子どもをもつことを検討中の人や、産休・育休の取得を考えている人が、働きやすい環境を見極めるポイントは?

吉川さん:産休・育休を取得した人が今までいるのか、そしてその人たちがどれくらいで職場復帰したのかを質問すると、キャリアの参考になりそうです。正社員として時短勤務で働くことが可能かも、聞いておくといいかもしれません。

診療環境としては、歯科衛生士が複数名いて、独立アポイント制ではないところがおすすめです。1人でアポイントを回し続ける体制だと、急遽休む時に職場の負担が大きくなってしまうので……。

複数の歯科衛生士でアポイント枠を回す体制であれば、もし1人欠けてもなんとかなります。さらに小さな子どものいる歯科衛生士が複数在籍しているところだと、いざという時にお互いに助け合えますし、相談もしやすそうです。

産休・育休から復帰する時に、いきなりフルタイムではなく、短時間から働き始めることができるとありがたいですよね。そんな働き方が可能かも、ぜひ相談してみてほしいです。

転職について気になる方は「歯科衛生士やめるのやめた」特集へ

クオキャリアpocketではたくさんの現役歯科衛生士さんに「転職」をテーマにお話を伺っています。今回取材にご協力いただいた3人の職務経歴や転職物語はこちらから。

転職3回以上編#1|北川さん
転職8回したDHに聞く「自分に合う医院選びのコツ」

転職3回以上編#2|吉川さん
3児の母がたどり着いたフリーランスという働き方

転職3回以上編#3|平井さん
6回の転職を経て掴んだ「訪問歯科」という理想の働き方

 

イラスト/斎藤充博
編集/ピース株式会社

 

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