
【復職⽀援・現役研修プログラム】受講者インタビューvol.3|愛知学院⼤学短期⼤学部 ⻭科衛⽣⼠リカレント研修センター
毎年大好評の愛知学院⼤学短期⼤学部 ⻭科衛⽣⼠リカレント研修センター「復職支援・現役研修プログラム」。今回は2024年度第2期に受講された方3名にインタビューを行いました。
40年以上にわたり歯科医療現場の最前線にいる方、15年以上のブランクを経て復職した方、フリーランスとして活躍している方と、年齢もキャリアもさまざまの3名。
参加のきっかけや研修を振り返って印象に残っていること、受講を通じての気づきや変化などについてお聞きしました。
「しばらく現場を離れており、復職に不安がある」「臨床現場にいるが、⾃分のスキルに⾃信が持てない」という⽅などを対象にした、⻭科衛⽣⼠対象の研修プログラム。厚⽣労働省の補助事業「⻭科衛⽣⼠リカレント研修」の⼀環として愛知学院⼤学短期⼤学部⻭科衛⽣⼠リカレント研修センターで実施されている。
週1 ⽇ずつ・8 ⽇間で、講義主体の「基本プログラム」と、実習中⼼の「選択プログラム(「⼝腔衛⽣管理」と「⼝腔機能管理」のどちらかを選択)」を⾏う。さらに希望者は、愛知学院⼤学附属病院の各診療科を⾒学する「オプションプログラム」も受講可能。
★「復職支援・現役研修プログラム」受講者の声vol.1
★「復職支援・現役研修プログラム」受講者の声vol.2
愛知学院大学短期大学部 歯科衛生士リカレント研修センター
復職支援・現役研修プログラム
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※本記事に関するお問い合わせ先:愛知学院大学短期大学部 歯科衛生士リカレント研修センター
目次
受講者の声(1)40年以上にわたり臨床で活躍している野崎さん|学ぶのが楽しい! 臨床現場に立ち続けたいから自分をアップデートしていく

大垣女子短期大学(1984年卒)/仕事をしながら学校に通い、歯科衛生士の資格を取得。以降40年以上にわたり臨床の最前線で活躍している。
Q1.研修に参加したきっかけは?
これからも臨床現場に立ち続けるなら、手を動かせるだけではダメで、知識をアップデートしていく必要があると考えました。そして基礎が固まっていなければ新しい知識を入れてもうまくいくはずがないと思い、まずはしっかり礎を築こうと研修に参加しました。また現在新人教育も担当しているので、新しく入ってくる方との知識のギャップをなくし、今の正しいノウハウをもとに指導を行いたいという気持ちもありました。
Q2.参加前に不安だったことは?
勉強についていけるか、教わったことをきちんと自分のなかに落とし込むことができるかが不安でした。でも実際に参加してみると、想像以上に学ぶことが楽しくて! 講師の先生方が丁寧に教えてくださったのに加え、なごやかな雰囲気で質問もしやすかったので、安心して取り組むことができました。あとから疑問が出てきたとしても、単発の研修ではないので翌週に質問でき、わからないままにならなかったのも良かったですね。
Q3.研修の雰囲気は?
すごく和やかでした。20代の方から私みたいな定年間近まで、年齢は幅広いけど皆さんすてきな方ばかり! 臨床の悩みを相談し合ったりもしました。また今回は訪問診療について学ぶことも一つの目的だったのですが、勤務先ですでに携わっている方に「どういうことをしてますか?」「こんなときどうしたらいいですか?」と質問して教えてもらうことも多かったですね。講師の先生方もお一人お一人個性があって本当に勉強になりました!
研修センターInstagramでおなじみ、助手としてサポートしてくれる歯科衛生士の八柳さんと。野崎さんが“いちばん学びたかった”という要介護者に対する口腔ケアも模型を使って存分に実習できた。
Q4.オプションプログラム「附属病院見学」は利用しましたか?
はい。審美歯科や口腔衛生科などいろんな科を回らせていただきました。実際に口腔がんの方の口腔内を見せていただいたり、顎顔面補綴のメンテナンスをしている場面を見せていただいたりして。もし同じ状態の患者さんが自分の職場に来たら、どう対処したらいいかというところまで丁寧に教えていただきました。また滅菌の流れや厳格な清潔と不潔の区別も見ることができ、とても勉強になりました。
★愛知学院大学歯学部附属病院の診療科は40以上も!
http://hospital.dent.aichi-gakuin.ac.jp/floor/
Q5.受講後に変化したことは?
高齢の患者さんに対して理解が深まり、体調や投薬の有無を確認したり、血圧やSpO2を測定したりするようになりました。処置もお口の中をきれいにすることを優先するのではなく、体に負担がかからないように短時間で終わらせるようになりましたね。また研修で学んだことを院内で共有し、滅菌方法を変えたり、誤嚥があった場合の緊急対応マニュアルを作ったりも。新しい知識がすでにさまざま場面で役立っています。
実は本研修の1回目申し込み時は定員オーバーとなってしまい、2回目で受講が叶ったという野崎さん。「費用も安く済むし、きちんとしたところで学べて大学病院の見学もついているので、勉強したいけどきっかけがないとか、今やっていることが本当にこれでいいのかな? と思っている方はぜひ参加してみてほしいと思います」
受講者の声(2)出産ブランクから15年ぶりに復職した横山さん|研修参加が新たな道への大きな一歩! 学んでみたらもっと知識を深めたくなった

福岡県内の歯科衛生専門学校(1994年卒)/結婚・出産をきっかけに離職し、2人の子どもが小学校高学年になったタイミングで15年ぶりに復職。パート勤務を経て、現在はフルタイム勤務中。
Q1.研修に参加したきっかけは?
勤務先の歯科医院に高齢の患者さんが増え、むせたりしている姿を見ていて、高齢者の口腔ケアや訪問診療について学びたいと思っていたところ、愛知学院大学出身の院長が研修のことを知っていて勧めてくれました。私はもともと福岡出身で夫の仕事の都合で愛知県に引っ越したのでこの研修のことを知りませんでしたが、参加してみると静岡県や滋賀県から来ている方や愛知県内でも刈谷や岡崎から来ている方もいて驚きました。
Q2.研修のなかで特に印象に残っていることは?
実習全般が印象に残っています。痰を取る作業などやったことがないこともたくさん経験させていただき、いずれそういったことも含めた口腔ケアができるようになりたいと思いました。高齢者の口腔機能や口腔ケアに関して知識ゼロの状態で参加しましたが、手厚く指導していただいたのでついていけないということはありませんでした。ただ知識が抜けてしまわないように行き帰りの電車で資料を読み返したり、家事をしながら動画を観たりはしました。
横山さんが選択した「口腔機能管理コース」。この日は摂食嚥下障がい者に対するリスク管理下での口腔ケアをテーマに、誤嚥性肺炎や咽頭喀痰吸引の知識を学び、シミュレーターで実践も行った。
Q3.受講後に変化したことは?
この年齢になって今さら勉強するなんて無理だろうと思っていましたが、今まで言葉だけ知っていた訪問診療について学んでみたら、もっと学びたいという気持ちが芽生え、自分の限界を決めずに頑張ってみようと思えるようになりました。私より年上の方が学んでいる姿を間近で見たことも刺激になりましたね。まだ訪問診療の分野に足を踏み入れただけに過ぎないので、リカレント研修センターで開催される「スキルアップ講習会」(★)や日本歯科衛生士会主催のセミナーなどにも参加して知識を深めていきたいです。
★スキルアップ講習会
愛知学院大学短期大学部 歯科衛生士リカレント研修センターが開催する、すべての歯科衛生士が対象の1日スポットセミナー。2024年度は「明日につながるSRP実習<下顎編・上顎編>」「歯科衛生士のための周術期ケア対策講座~がん患者さんのアポが入ったら、まずなにをする?」などのテーマで開催しました。
過去開催の「スキルアップ講習会」
Q4.他の受講生(歯科衛生士)とどんな交流がありましたか?
一人で参加したので最初は緊張しましたが、休憩中や駅に向かう道中などで話しているうちに打ち解けていきました。同じ歯科衛生士として悩みを共有できたのもうれしかったですし、皆さん仕事への熱量が高く、問いを投げかけるといろんな意見を返してくれるので視野が広がりました。経験豊富な先生方から学べたことはもちろん、この研修を通して得られたもののなかで大きかったのは歯科衛生士仲間との出会いです。
Q5.研修参加を迷っている育児中の方へメッセージを!
私はずっと家族が中心、仕事はその次という意識でやってきましたが、子どもたちが大きくなり、ただ日々の仕事をこなすだけではなく、新たな分野を開拓してより専門的な知識を身につけたいと思うようになって。その第一歩がこの研修への参加でした。育児と仕事を両立しながらさらに研修に参加するのは大変なことです。でも学びたいと思えば、その気持ちが時間を作るんだと実感しました。私のように訪問診療に携わっていない方もこれからの時代に求められる知識をストックできるのでおすすめです。自分が学びたいと思ったタイミングでぜひ参加してみてほしいです。
これが初めての外部研修受講という横山さん。「この研修は週1回で期間も2ヶ月位なので、無理なく続けられました。私のように50歳を前にした人でも遅くない。自分のやりたいと思ったときがやりどきだと思います!」
受講者の声(3)フリーランスの中谷さん|研修で学んだことを多くの医院に共有し、もっと患者さんに寄り添える環境に

愛知学院大学歯科衛生専門学校(現:愛知学院大学短期大学部/2004年卒)/一般歯科での勤務・マネジメント経験を経て、現在はフリーランスとして複数の医院に勤務。担当医院の業務全般のサポートのほか、医院の課題やニーズに合わせた提案も行っている。
Q1.研修に参加したきっかけは?
専門学校を卒業してから新たに学ぶことなくここまできたので、知識が薄い部分があると感じていて。一度基礎から学び直し、正しい知識を身につけた上で施術や教育を行いたいと思いました。また手技が自己流になっているところもあるのではと思い、より良いパフォーマンスを発揮するためにも、スケーリングやSRPの正しい方法を再確認したいという気持ちもありました。
Q2.実際に自己流になってしまっていたところはありましたか?
スケーラーのチップが垂直になりがちで、それが患者さんの負担や痛みにつながるので、もう少し面でとらえたほうがいいとアドバイスをいただきました。またPMTC用のラバーカップの当て方やキュレットでのシャープニングのコツ、それぞれの器具の種類ごとの利点やこういう状態の患者さんにはこれを使うのがいいといった使い分けなど、細かいところまで教えていただいてとても勉強になりました。
講師の先生以外に1〜2人が実習のサポートについて回ってくれるのもいいところ。マンツーマンで見てもらえる時間もある。「質問しやすいし、先生それぞれの意見を聞くこともできて学ぶ環境として最高でした!」
Q3. 研修のなかでやって良かったと思う内容は?
「歯科衛生過程」について学べたのが良かったです。今フリーランスとしてさまざまな医院を担当させていただいているのですが、“日々の診療をこなす”ところから、“患者さん一人ひとりに合わせたケアを提供するスタイル”に移行していけるよう、今回の学びを生かして各医院の院長やスタッフにアプローチできればと思っています。また附属病院の見学では、放射線科の先生からX線読影のポイントを教えていただきました。普段レントゲンを見てはいるものの、瞬時に判断できなかったり、深掘りする時間が取れなかったりすることもあったので、すごく勉強になりました。
Q4. 参加前に不安だったことはありますか?
宿題や提出物がたくさんあった場合に時間が確保できるかが心配でしたが、研修センターで学ぶことがほとんどだったので安心しました。本日が最終日でしたが、毎回ここに来るのが楽しみで仕方なかったです。新しい知識を得られるのはもちろんですが、先生方や他の歯科衛生士の方とのやりとりが楽しくて。皆さん年齢もキャリアも違うけれど、「学びたい」「患者さんを良くしたい」という気持ちが共通しているからか、一緒にいて居心地が良かったです。
受講生同士、歯科衛生士ならではの悩みや不安を分かちあったことも良い経験に。「自分が歯科衛生士として悩んできたこととか、困ってきたことって皆さん同じような思いを抱えていて。いろんな意見を聞くことで、考え方の引き出しも増えました」
Q5.研修全体を通しての感想を教えください
プログラムが充実しているのに加えて、器具や材料がそろっているのが良かったです。私はフリーランスでいろんな医院に行くため、多くの最新器材に触れられたのは今後のプラスになりましたね。他にも、複数のメーカーのう蝕活動性試験キットを比較したのですが、臨床現場ではなかなかできないことなので、いい経験になりました。
[ブランク・離職中の方必見]無料で学べる! 愛知学院大学短期大学部 歯科衛生士リカレント研修センター復職支援・現役研修プログラム[受講者インタビュー|実習編]
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