条件重視で探したら、歯科衛生士としてのやりがいもゲット|私の就活体験談《ラッキーな巡り会い編》

臨床実習に国試対策、アルバイトと、就活以外にも歯科衛生士学生はやることが盛りだくさん!
何からどう始めたらいいかわからない、という方も多いのではないでしょうか。

今回は条件重視で就職先を探していたら、結果的に仕事のやりがいも得られる職場に就職できた先輩歯科衛生士にインタビュー。

就職活動の流れや職場選びでチェックしたポイント、後輩へのアドバイスなどについて聞いてみました。

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先輩歯科衛生士のプロフィール

K・Aさん

DH1年目・関東の一般歯科に勤務

2024年に東海地方の歯科衛生士学校を卒業後、吉祥寺にある中規模の歯科医院に勤務。休日は近隣の観光地に出かけるなど、東京での一人暮らしを満喫中。

就活データ

  • 就活を意識し始めた時期:8月
  • 最初に見学した時期:8月
  • 見学した医院数:3件
  • 内定時期:10月
  • 就活につかったもの:求人票/ WEB

条件重視で見学! でも結果にはつながらず……

私が就職活動を始めたのは、3年生の夏休みです。学校から「8月頃には就活を始めた方が良い」と言われたことがきっかけで動き始めました。
もともと東京に憧れがあったので、関東で就職することは決めていたんです。そこで、地元と東京の間にある神奈川県と、東京の中でも住みやすそうな吉祥寺の歯科医院を1件ずつ選んで、とりあえず見学に行きました。

当時の私の就職先選びの基準は、給与が高めで、かつ18時台に退勤できること。さらに設備がキレイなこと。また、規模の大きすぎる歯科医院は不安だったので、小さめの医院を希望していました。

見学先の2件は両方ともその希望に合っていたのですが、1件目に見学した神奈川県の歯科医院は社会保険がなく、立地もイメージと違ったので応募はしませんでした。2件目に見学した吉祥寺の歯科医院は、条件面は問題なかったものの、1時間の見学の間に患者さんが一人も来ず、患者数の少なさにびっくりして一旦保留に。でも、その後行った臨床実習先の歯科医院が忙しくて大変だったこともあり、「患者数が少ない方が楽だし、練習時間が取れるのも良いかも」と思い直して、10月に面接希望の電話を入れました。しかしその時にはすでに、募集が終了してしまっていました。

見学3件目で、今の職場と巡り会った

2件目の見学先は内定には至りませんでしたが、吉祥寺という場所自体は気に入っていたので、地域を絞って求人サイトで職場探しを続けました。そこで見つけたのが今の職場です。

実習での経験から、「15分刻みで患者さんを診るような回転の早い歯科医院は、自分には合っていない」と思っていたので、歯科衛生士の予約枠が1時間あるところに惹かれました。見学の際にも、その1時間でどのようなことをするのか質問して、メンテナンスの内容を詳しく教えてもらいました。でも当時は業務内容へのこだわりはほぼなく、この診療体制に魅力を感じたのは、単に「忙しすぎるのは大変だから、ゆとりを持って対応がしたい」という理由からでした。

当院は就業時間などの待遇面も私の希望の条件がそろっていたので、見学ではスタッフ間の様子を重点的にチェック。見学と面接を同日に受けられるとのことでしたが、もし雰囲気が合わなそうだったら面接は受けずに帰ろうと考えていました。

でも、歯科衛生士の先輩もドクターもとても感じが良く、「知りたいことは全部見たり聞いたりしていってね」と声をかけてくれたことも好印象だったので、そのまま面接を受けることにしました。面接の合間には、ランチを食べながら先輩たちと話す時間もつくってもらえて、とてもうれしかったことを覚えています。その後1週間ほどで内定をいただけました

“楽”ではない。だけど“楽しい!”

正直なところ、私は就職活動のときには、「条件の良い職場」「楽な職場」を探していました。歯科衛生士の仕事に対しても、漠然と「お口の汚れをキレイにして、患者さんを笑顔にできたら良いな」とは思っていましたが、かといって勉強は好きでなく、やる気のあるタイプでは全然ありませんでした。でも、当院と出会い、実際に働き始めたら、自分でも思ってもいなかった変化がありました

当院のアポイント枠は確かに1時間取っているのですが、だからといって、想像していたような「楽な職場」ではまったくなかったんです。その1時間で、細かく検査をして、患者さんに理解してもらえるよう丁寧に説明して、そこからクリーニングをして。このレベルの予防歯科を提供している歯科医院って、そんなにないと思います。だからこそ、一人前の歯科衛生士として患者さんを任せてもらえるようになるまでには、覚えることも、練習することも山ほどあるんです。今もテストに合格できるように、ドクターからアドバイスをもらいながら練習を重ねているところです。

でも今の私には、それが苦ではありません。当院で働き始めてから、「わからなかったことがわかるようになる」喜びや、「できなかったことが、練習してできるようになった」ときの成長の手応えを経験し、“大変だけど楽しい”と感じられるようになりました。そしてそうなれたのは、先輩が丁寧に教えてくれたり、段階を踏んで着実に身につけていけたりと教育体制が整っているおかげです。当院で一人前になれたら、「自分は歯科衛生士としてちゃんと働けている」という自信が持てるはず。だから、今が頑張り時だと思っています。

働き始めた今だから言える「就職活動で大切なこと」

今、自分の就職活動を振り返ると、「ラッキーだった」という一言に尽きます。条件面を重視して探した結果、歯科衛生士としてのやりがいも成長も感じられる環境に出会えたのですから。もし、2件目に見学した歯科医院に就職していたら、確かに“楽”だったかもしれません。でも、今のような充実感は味わえず、むしろ退屈で続けられなかったかもしれないとさえ思います。

後輩の皆さんには、せっかく歯科衛生士になる以上は、少し大変そうに見えても、「歯科衛生士だからこそできる仕事」に存分に取り組める職場、そして、そのためのサポート体制がしっかり整っている職場を探してほしいです。

あと、もう一つアドバイスするとしたら、私のように、とりあえず見学だけして「保留」にすることはおススメしません。保留にするということは自分の中で何かが引っ掛かっているということですし、保留にしている間に募集枠が埋まってしまう可能性もあるからです。見学して迷うようであれば、すぐに次を探し始めた方が、自分の希望に合った歯科医院を見つけられるのではないでしょうか。

周りの友だちの就職先が決まってくると、だんだんと焦りが生まれてくると思いますが、ぜひ最後まで諦めずに、自分の納得のいく職場を見つけてください!

 

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