就活のきほん

好感度を上げる「美しい履歴書」。変わりものに見えちゃう？“癖文字”編

書道家・武田双龍の「個性を生かす」履歴書美文字～筆跡での性格診断つき！ #3 2023.3.3

最近はパソコンで履歴書を作る人も増えていますが、採用担当者への印象を高めるにはやはり手書きが一番。そして無理に書いたお手本のような字よりも、その人ならではの個性が表れた字の方が、想いがよく伝わるものです。

本連載では書道家・武田双龍先生が、それぞれの字の個性を生かしながら美文字にする方法を伝授！最終回となる第3回では、“癖文字”を親しみやすい字に変えるコツを教えてもらいました。ぜひ、自分の字と見比べながら読んでみてください。

文字から性格や仕事の傾向を分析する双龍流「筆跡診断」も必見です！

どんな字の人でも守りたい3つの基本

字にはそれぞれ個性がありますが、履歴書をキレイに見せるための基本は誰にとっても同じ。まずは「これさえ守れば美文字に近づく」3つのポイントをご紹介します。

【その1】中心をそろえる

履歴書を美しく見せるためには、これが何より重要。枠線の中心に字をそろえて書き、上下を均等に空けるのが理想です。どんどん字が斜めになっていく人は、初めに鉛筆で中心の軸線を引いておくのがオススメ。

【その2】字間を詰める

パソコンで書いた文章が読みやすいのは、字と字の間が詰まっているから。字間に無駄な余白があると読みづらくなってしまうので、できるだけくっつけて書くようにしましょう。

【その3】横に広げない

整った字を書くには、一文字ずつ正方形を意識することが大切。横線が右に向かって伸びたり、縦線が右にズレたり、偏とつくりの間が空いたりすると、字が横長になってしまうので注意です。

これが双龍先生の美しい履歴書！

3つのポイントを押さえて書くと、こんなにキレイで上品な字に。

癖文字は「最終画までしっかり書く」ことで改善！

今回は、歯学部生Sさんの履歴書を添削！

これはなかなか面白い字ですね！

文が枠にぴったり収まっているので一見まじめなようですが、同じ字でも場所によって全然違う形になっていたり、ところどころ崩れていたりして、本性がつかめません…。

文字を四角くきっちりと書くところは生かしたいですが、変わりもの…という誤解を与えないためにも、履歴書ではもう少し癖を抑えた方がいいでしょう。

採用者も見てるかも！
筆跡でわかる仕事の傾向

「筆跡診断」とは、書かれた文字の特徴から、その人の性格や心理状態を分析すること。

一見占いのように思えますが、実は学問としても確立されているものです。

筆跡からは潜在意識がわかるので、自分では気づかない適性も表れているかもしれません。

これまで多くの人の字を見てきた双龍先生に、今回の履歴書から読み取れる性格や、合う仕事の傾向を教えていただきました！

今回注目した文字はこれ！

この人をひとことで言うと、「ちょっぴり変わったコツコツ型」。

文字の大きさがそろっていて、中心線がまっすぐ通っているところには、ルールをきちんと守るまじめさが出ています。

ただ、同じ字でも形が違ったり、線の角度が変わったりするのは気分屋な証拠。
ハネのなさには「飽きっぽさ」も表れています。
いきなり予想外な行動を取るので、周りから「サイコパスっぽい」と言われている可能性も…。

こういう筆跡の方が歯科医院に勤めるなら、黙々と治療に専念して技術を磨けるところが向いていると思いますよ。
自分の役割を持ち、そのために邁進すれば、必ず良い結果が出るはずです。

これだけは改善してほしいのが、「散財」の相！
「口」などの四角を書いたとき、上の角の開きは「お金が入ってくる隙間」、下の角の開きは「お金が出ていく隙間」を表します。

つまり、上が閉じていて下が開いているこの人の場合は、収入は少ないのに支出が多いということに…。
これから貯金がしたいと思っているなら、下の角を閉じて書くように心がけることをオススメします！

「文字には性格が表れますが、どちらも自分で変えるのは難しいし、無理やり変える必要もありません。でも履歴書のように、“相手にこう思われたい”という場面では、ちょっとした心がけで印象を良くすることができます」と双龍先生。

今回教えてもらったポイントを参考に、就活の滑り出しを成功させてください！

編集部では、双龍先生に履歴書の添削・筆跡診断をしてもらいたい歯学部生・歯科求職者の方を募集しています！

ご希望の方は、こちらからご応募ください！

書道家

武田双龍

1984年熊本生まれ。3歳より母である武田双葉に師事し、兄に武田双雲・武田双鳳を持つ。2006年4月に上京し「ふたばの街書道教室」を主宰、生徒数は300名に達する。ふたば書道会理事長として運営しながらも、商品ロゴや題字制作など、その活動は多岐に渡る。YouTube『美文字辞書武田双龍』を開設し、書道文化の発展に尽力する。

YouTube「美文字辞書武田双龍」

ブログ「武田双龍の美しい文字を身につける方法」

Instagram