
勤務先は患者担当制? それについてどう思う?|【卒後1年目・2年目・3年目】歯科衛生士キャリア別 リアルなお仕事事情#1
自分に合った職場を選ぶには、“なりたい歯科衛生士像”を描くことが大切。でも、なかなかイメージがわかない人もいるでしょう。
そこで、皆さんの少し先輩、卒後1~3年目の現役歯科衛生士へのアンケートを実施。“リアルな今”を、キャリア別にまとめてみました。先輩の声を参考に、1年後、2年後、3年後、
*2024年11~12月当社実施:クオキャリア会員アンケートより[有効回答数91]/カッコ内は歯科衛生士歴
★歯科衛生士キャリア別 リアルなお仕事事情
#1|勤務先は患者担当制? それについてどう思う?(こちらの記事)
#2|受け持ち患者数は? アポイント枠は何分?
#3|現在の仕事内容は?
#4|入職時と比べて「成長できた!」と思うことは?
目次
Q.勤務先は担当制?
歯科衛生士のキャリア別の回答結果
どの年次の方でも「完全に担当制」と「担当制ではない」が同じくらい、「半担当制」の医院に勤めている方がいちばん多いという結果になりました。次に、実際勤めてみて思うことを聞いてみました。
Q.完全に患者担当制・半担当制・担当制ではない…自院のシステムについてどう思う?
「完全に患者担当制」の歯科衛生士さんのコメント
- 自分の患者さんの治療経過を見ることができるので良い(1年目)
- 指導内容がちゃんと患者さんに反映されているかわかる(1年目)
- 口腔内の状態が良くなるとうれしい気持ちになれるところが良いと思います。急な体調不良などで休みを取りづらいところは難点です(1年目)
- 前回までの経過がわかるため、より適切で効果的なTBIができると感じますが、患者様が予約を取りづらくなるのは悪いところだと思います(2年目)
- 定期的に同じ患者さんと顔を合わせることで信頼関係が築きやすい(2年目)
- 自分も患者さんもモチベーションが上がりやすい(2年目)
- 担当制は口腔内や患者様のことを把握しやすいことが魅力だと思います。ただ、思い込みが起きやすいのではないかと不安になることがあるため、時々他の歯科衛生士にお願いして見落としていることがないかチェックしてもらっています(3年目)
- 患者さんとコミュニケーションが取れる。多少時間が押しても口腔内を良くするために必要なことであれば問題ない雰囲気もある(3年目)
「半担当制」の歯科衛生士さんのコメント
- 良いところは自分が担当した患者さんを次の診療で先輩が担当することもあるため見落としが少なく安心なこと。悪いところは引き継ぎのためカルテを詳細に書く必要があること。前のカルテが大雑把だと情報が少なく指導しにくい(1年目)
- 指名されるとモチベーションが上がり、経過も追えるが、そうでない場合はその場限りになりやすい(1年目)
- 良いところとしては、完全な担当制と比べ休みが取りやすく、誰かが休んだときのフォローもしやすいです。ただ正直、担当制の医院で働いているときの方が患者との距離が近く、また責任感もより強かったのでやりがいがありました。半指名制なので指名されるとモチベーションにはつながります(2年目)
- 基本は初回で診た歯科衛生士が担当するのですが、医院が毎日営業していてシフト制なので歯科衛生士と患者さんの予定が合わない場合があり、診たくても診れないといったことがある。完全な患者担当制ではない分、トラブルがあった際の負担が軽いという点では良いのかなと思います(2年目)
- 全員が担当制ではないので、指名してもらったときはうれしいです(3年目)
- まだ3年目で不安なことも多いので担当制じゃない方が気が楽です。担当希望があった場合はもちろんありがたいのでモチベーションは上がります(3年目)
- 完全担当だと苦手な人もずっと診ないといけないけど半担当制なら希望の患者さんを大事に診ることができる。デメリットは担当じゃない人の口腔状態はカルテ遡らないとわからないこと(3年目)
- 連続で続く患者さんもいれば、急に初見の患者が回ってくることもあるので、経過が分かりにくい(3年目)
「担当制ではない」歯科衛生士さんのコメント
- たくさんの患者さんの口腔内を理解でき、先輩とも同じ患者さんを診られるのが安心(1年目)
- 担当制ではないのでさまざまな患者さんと関われる一方、例えばTBIした後にPCが良くなっているかなどを診られないのが残念(1年目)
- 自分自身ができているのか不安なので、他の衛生士さんにも診ていただけて改善点等アドバイスしてもらえるのはありがたいです(1年目)
- 特定の歯科衛生士を希望された場合に他の衛生士と変わるタイミングが難しい(2年目)
- 色んな方と話せるので個人的にはよいと思います(2年目)
- 多角的な判断、指導ができる。雰囲気が閉鎖的にならない(2年目)
- 担当制だとやりがいがあるが、外されたときに傷つくこともあるかもしれないので、担当制でなくて良かったと思っている(3年目)
- 担当制ではないと前話したことと違う説明をしてしまうことがある(3年目)
まとめ
患者担当制の大きなメリットは「経過を追える」「信頼関係を築ける」こと。一方、担当制でない場合は「症例数の多さ」や「先輩と一緒に患者さんを診る安心感」がメリットになります。一人ひとりと深く関わりたいなら「患者担当制」、多くの経験を積みたいなら「担当制ではない」医院を選ぶと良いでしょう。なお、両者の中間である「半担当制」の内容には幅があるので、具体的な診療体制をチェックしましょう。
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