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歯学部生からの相談内容【スクリーニング検査の計算問題が苦手です】 国試&CBT

歯学部生からの相談内容【スクリーニング検査の計算問題が苦手です】

歯学部生の学習お助けユニット“JYP”のCBTレベル「勉強相談室」Q&A #8

歯学部生なら避けては通れないCBT。臨床実習を受ける資格を得るためにパスしなくてはいけない試験ですが、コンピューターで行われるテストということもあり、問題の予測はなかなか難しいところ…。

そこで、CBTを受験するまでにマスターしておきたい学習範囲のなかから、歯学部生から募集した難問について、勉強お助けユニットJYP(ジュンヤとジュンペイ)がレクチャー! 毎月1問、じっくり教えてもらいます。

     ※ブループリントHP

【今月の相談内容】
スクリーニング検査の計算方法

Q.  スクリーニング検査の計算問題を、分かっているつもりなのに間違えてしまいます正しく解くコツはありますか? (愛知学院大学4年生 Aさん)

ご質問ありがとうございます! 検査問題は国家試験でも必ず出題されていますね。スクリーニング検査の問題に限らず、計算問題の計算自体は難しいものではありませんので、計算問題に苦手意識がある方は問題を解く上での知識が少しあやふやになっているのかもしれません。
一緒に確認して試験でも自信を持って回答できるようにしましょう。

スクリーニング検査で必要な知識の確認

はじめに、敏感度、特異度、陽性反応的中度、陰性反応的中度、陽性尤度比の5つの定義を完璧に覚えてしまいましょう。

敏感度(感度)とは、疾患がある人の中で検査結果が陽性となる人の割合のことです。敏感度は真陽性率ともいいます。敏感度は、真陽性/(真陽性+偽陰性)で表されます。

特異度とは、疾患がない人の中で検査結果が陰性となる人の割合のことです。特異度は真陰性率ということもできます。特異度は、真陰性/(偽陽性+真陰性)で表されます。敏感度と特異度はどちらも高い方が検査としては望ましいですが、実際にはそう上手くいかず、検査陽性とするカットオフ値を下げて敏感度を上げると特異度が下がり、逆にカットオフ値を上げて特異度を上げると敏感度が下がる関係性にあります。疾患の性質にもよりますが、例えば致死性が高いなど、病気を見逃すことの不利益が大きい病気ではスクリーニング検査において敏感度を上げることを優先するべきです。

陽性反応的中度とは、検査結果が陽性となった人の中で実際に疾患がある人の割合のことです。陽性反応的中度は、真陽性/(真陽性+偽陽性)で表されます。

陰性反応的中度とは、検査結果が陰性となった人の中で疾患がない人の割合のことです。陰性反応的中度は、真陰性/(偽陰性+真陰性)で表されます。

陽性尤度比(ゆうどひ)は単に尤度比ともいい、敏感度/(1-特異度)で計算されます。敏感度や特異度が大きくなると陽性尤度比の値が大きくなることから分かるように、陽性尤度比が高いほど意義の大きい検査であるといえます。聞き慣れない人もいるかもしれませんが、すでに国家試験で出題もあるのでしっかりと覚えておくようにしましょう。

最後に、有病率は全体における疾患がある人の割合になりますので、(真陽性+偽陰性)/全体となります。有病率は難しくありませんね。

何も見ずに、敏感度、特異度、陽性反応的中度、陰性反応的中度、尤度比の定義を正しく言えるかどうか自分で確認してみてください。

本番でミスしない思い出し方

敏感度の計算で表のどこが分子で、表のどこの和が分母になるか焦っていたり、いざ試験問題としてみると自信がなくなってしまう方もいるのではないでしょうか。ミスしないためには、試験でも問題を解き始める前に落ち着いて下に示した表を自分で書いてみるのが良いと考えています。

表を書くときは、陽性反応的中度や陰性反応的中度から書き始めれば間違えません。「陽性反応的中度」を文字通りに理解すれば、陽性であった中で、実際に的中した人となりますね。陽性反応とは疾患の有無ではなく検査の結果で、検査結果が的中しているとは実際に疾患があることになりますね。したがって、陽性反応的中度は、検査が陽性となった人の中で疾患をある人の割合ということを思い出せると思います。陰性反応的中度も同様です。

表に横の矢印を書いて陽性反応的中度と陰性反応的中度を書いたら、続いて縦の矢印を書いて、敏感度と特異度を書きましょう。陽性反応的中度と敏感度の分子(表の左上の●)と、陰性反応的中度と特異度の分子(表の右下の●)は一緒なので間違えにくいと思います。

表を書くときに尤度比の式も書くようにすると復習になって良いでしょう。こちらの表も自分で紙に書き出せるかどうか確認してみてください。

最後に力試し! 国家試験問題を解いてみよう

最後に力試しとして、歯科医師国家試験107回A-44の問題を解いてみましょう。計算問題に苦手意識がある方は落ち着いて、陽性反応的中度、陰性反応的中度、敏感度、特異度を上のように表に書き出すところからはじめてみてください。

解説です。自信を持って解けましたでしょうか。

上の表から、敏感度は80/(80+10)となりますので、0.89となります。特異度は100/(20+100)となるので0.83となります。なので、正答はeとなります。

余裕がある人は、陽性反応的中度、陰性反応的中度、尤度比もぜひ計算してみてください。

また今回は表の行が検査結果で表の列が疾患の有無ですが、逆となって出題されることもありますので、検査結果と疾患の有無がどちらに来ているかまず確認してから解くようにしてみてください。

いかがでしたか? 表の書き方を覚えて、確実に点を取れるようにしていきましょう!
次回は来月公開予定です。

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