生涯をかけて、患者さんの健康を維持していきたい

歯科医師を志したのは、祖父が上顎洞がんに罹患し、術後に顎義歯で苦労している様子を見ていたから。そうした経緯から自然と口腔外科に興味を持つようになり、研修後も大学病院の口腔外科で勤務していました。もちろんやりがいはありましたが、だんだん「オペそのものよりも、術後の口腔機能向上に携わりたい」と思うように…。そんなとき、たまたま患者として訪れたのが当院でした。治療を受ける中で目の当たりにしたのが、歯科医師目線で見てもスピーディーで負担が少ない治療と、充実した設備。そして何より、当時このあたりではまだ普及していなかった予防に注力していることに感激したんです。歯科衛生士の知識も豊富で、患者さん一人ひとりの健康を根本から支えている。そんな当院で働けば私のやりたい治療ができると思い、転職を決めました。

現在は希望通り、患者さんの健康を保つための診療に力を入れています。私の処置でQOLが上がったとご本人やご家族から聞けるのが何よりの喜びです。逆に、本来あってはいけないことですが、入職当初に行った処置を「今ならもっとうまくできるのに」と申し訳なく思いながら再治療した経験も。その方の担当歯科医師として、やりがいも責任も強く感じながら働いています。

診療で特に大切にしているのは、患者さんの想いを聴くこと。毎日30名ほどを担当するので慌ただしいですが、術前・術後の説明は必ず自分で行うのがこだわりです。女性ドクター希望の方には怖がりな方も多いので、治療中はずっと声掛けをしながら、痛くないように、怖くないようにと配慮しています。会話をしながらラポールを形成し、その方にとってのベストな治療法を提案することで、長いお付き合いにつながっています。今後も、開業や他の医院に移ることは考えていません。それはやはり、いつまでも患者さんの健康を守っていきたいから。担当患者さんを自分が働ける限り診ていく、それが私の目標です。