患者様の笑顔を取り戻せた その喜びが次の頑張りに

研修を終えたあとは、大学病院の麻酔科で3年間経験を積みました。歯科以外の病気や薬剤の知識も身につけ、患者様の全身管理ができるようになりたいと思ったからです。その後、ゆくゆくは実家の歯科医院を継ぐために一般歯科を学びたいと思っていたところ、「基礎から学ぶならここがいいよ」と教授に勧められ、当院に入職しました。

当院には毎日100名以上の方が来院され、症例もさまざま。患者様の治療に取り組むほか、理事長のインプラントや歯周外科の処置を見学したり、豚顎骨を取り寄せて実習したりと、日々研鑽に励んでいます。終業時間が早く、診療後の練習時間をしっかり確保できるのも、当院で良かったと思うことの一つです。また高齢化が進んでいる今、疾患を抱えている方を担当する機会も多数。大学病院時代に培った知識があるので、「このお薬を飲んでいる方にはこの薬は使えない」と判断でき、患者様に「この先生はよくわかっているな」と安心していただけています。専門的に学べる場所が限られている分野なので、キャリアの初期に身につけていて正解だったと思いますし、それを生かせる環境にいられることもありがたいと感じます。

治療の際は、患者様に寄り添いながら、「絶対に治す」という気持ちで臨んでいます。特に印象に残っているのは、抜歯やバイトアップなど大掛かりな処置を1年かけて行った高齢の患者様です。長年口元に自信が持てず、笑うことすらためらっていたそうなのですが、すべての治療を終えた日に大きな笑顔を見せてくださって。決して簡単ではなかった分、「喜んでもらえて本当に良かった」と涙が出るほどうれしかったです。将来は実家に戻る予定ですが、まだまだ修行が必要だと感じているので、これからも当院でさらなるスキルアップを図るつもりです。インプラントや歯周外科など、必要とする方が多い治療を身につけ、すべての患者様に笑顔で帰ってもらえるようになろうと思います！