若手時代の苦しみを取り払ってあげたい

ーこれまでで一番 「働きやすい」職場

夫の転勤に伴って、北海道や横浜などいろいろな場所で勤務医をしてきましたが、当院は抜群に働きやすいと感じます。子どもがまだ小さく、事情があってフルタイムの勤務が難しかったときも、1ヶ月の間半日勤務にさせていただいて。理事長も子育て経験があるため、その大変さを理解してもらえていて、相談したら「いいよ、いいよ」と二つ返事をくれて感動しましたね。入職当初はパート勤務でしたが、理事長から「医院の拡大に向けて一緒に頑張ってほしい」と言ってもらい、常勤として働くことになりました。

当院には1日最大100名の患者さんが来院され、症例もさまざま。保険が中心ではありますが自費を希望される方も多く、まさに「総合的歯科医療」を経験できる環境です。最近は、デンチャーの奥深さを改めて実感しているところ。この世に一つとして同じお口はないので、患者さんそれぞれにぴったり合うものを追求していきたいと思っています。

ー治療も、後輩指導も 相手に寄り添うのが大事

患者さんに向き合うときはいつも「自分だったらどう思うか」を問うようにしています。なかなか希望をうまく言葉にできない方もいらっしゃるので、いろんな角度からヒアリングをしたうえで、一旦自分の身に置き換えて考えてみる。そうすると、自然とご本人の悩みを理解でき、的確な治療計画を立てられるんです。そうやって診療に取り組む中で感謝の言葉をいただけると、本当にうれしくなります。他のクリニックで痛みが引かず、すがるように当院を訪れた患者さんが「痛くなくなった！ ありがとう」と言ってくださったときは、この仕事をしていて良かったと思いました。

後輩指導でも、相手の立場に立って考えるのは同じ。何か質問されたときは、新人時代の失敗談を例に挙げて話すようにしています。若手の頃は周りの先生がすごく見えて自信をなくしてしまうと思うので、「心配しなくても大丈夫だよ」と伝えたいんですよね。後輩たちが自立し、堂々と治療に取り組んでいる姿を見るのは、私にとっても大きな喜び。これから入職する方も、しっかり寄り添いながら支えていきたいです。