
【大人の歯科医師検定】 患者さんの無理難題。あなたなら、どうかわす?
石原壮一郎の「ダメ歯科医師と大人歯科医師の分かれ道講座」 #2 会員限定【答1】

- 抜くメリットと抜かないデメリットを根気よく説明して決断してもらう
・・・・・2点 - 抜きたくない理由を尋ねつつ、できる限り残せる方法で治療してみる
・・・・・5点 - 「これは抜かないとダメです」と毅然とした態度で無理な希望を退ける
・・・・・0点
【解説】
「グラついている歯を残したい」という希望は、歯科医師から見れば「無理難題」かもしれません。しかし、この患者さんにとっては大切なことなのでしょう。歯科医師としての正解を押し付けるのではなく、そこはなるべく尊重してあげたいところ。
③のようにバッサリ切り捨ててしまうのは、歯科医師としても人としてもあまりに冷たい対応です。仮に高い技術を持っていたとしても、患者さんにとっては「ダメな歯科医師」だと言えるでしょう。①は、③に比べたら誠実な対応ではありますが、こちらが決めた結論に誘導しようとしているところが、ちょっと傲慢です。
患者さんが「抜きたくない」と言っている場合、強く説得して抜歯することが、理想のゴールとは限りません。②のようによく話を聞いた上で、根管治療など歯を残せる道を探ってみましょう。結果的に残せなかったとしても、患者さんは満足してくれるはずです。
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