前を進む人がいるから目指す道がはっきり見える

実は、私にとって歯科医師は2つ目の職業なんです。以前は調理師としてフランス料理店で働いていたのですが、シェフが高齢で店を閉めるということになって。今までとは違う道も含めてこの先どうしようかと考えていたときに、鶴見大学一期生の叔母から「手先が器用だから歯科医師を目指してみたら？」と勧められ、新しいことにチャレンジしたい気持ちから転身を決意しました。

職場選びでは、教育体制を最も重視しました。また妻と子どもがいるので、給与や福利厚生の面もチェックしていましたね。そんな私にとって当法人はまさに、すべての条件がそろった理想的な環境。さらに理事長の穏やかで優しい人柄にも強く惹かれ、これから長く勤めることを考えても、「この人にならついていける」と思い、入職を決めました。

働き始めてからは、日吉と永田北の医院でそれぞれ指導医の先生から学びました。毎日フィードバックをいただけるだけでなく、診療後に講義や実習を行ってもらえたり、一緒にWEBセミナーを受講できたりと非常に手厚いサポートがあってありがたかったです。また医院によって患者さんの層が違い、さまざまなケースを経験できるのも大型法人ならではの特徴。2院同時に勤務することで、技術の幅がどんどん広がったと感じます。

現在は2院のほか週に数回、西野川の医院でも診療しており、担当患者さんの治療計画立案から処置までを一貫して任せてもらっています。受け持った方が定期的に通ってくださるようになったときや、「伊藤先生に診てほしい」と言っていただけたときはうれしいですね。もちろん、まだ分からないことも多いですが、都度先輩に質問や相談ができるので、いつでも安心して取り組めています。

歯科と料理の世界って、まったく違うようで実はよく似ているんです。頑張ったら頑張った分だけスキルが上がること。そして手を抜こうと思ったらどこまでも手を抜けるけれども、中途半端な姿勢は必ず患者さんやお客さんに伝わり、離れられてしまうこと。当法人はスタッフ全員が「絶対に妥協しない」という意識を持っているので、一緒に働いていると身が引き締まりますね。一方で、歯科が料理と大きく違うのは、人と接する場面が多いところです。入職当初は患者さんへの説明が苦手でしたが、テンプレートを作成し、妻を相手に何度も練習を重ねてから実践するなどして少しずつ慣れていきました。また先輩からアドバイスを受け、笑いを交えて明るい雰囲気をつくることも心掛けています。

当法人に入職してから、大学時代の何倍も勉強するようになりました。指導医のお2人がとても学びに熱心なので、「これ以上離されないようにしなければ」という気持ちになるんです。外部講習会の参加費補助制度を利用できるので、今後は年間セミナーにも積極的に参加しようと思っています。

今の目標は基礎をしっかり固め、治療の幅を広げていくこと。そしてゆくゆくは当法人の分院長を任されるような存在になりたいです。ここには頑張りをきちんと認めてもらえる風土があり、中には若くして分院長のポジションに就いている方も。キャリアアップの道のりがはっきりと見えているので、モチベーションも上がりますね。理想の歯科医師像は、やはり指導医の先輩方。技術ももちろん素晴らしいですが、心から患者さんのことを考え、真摯に治療に取り組んでいるからこそ、厚い信頼を得られているんです。私もそんな歯科医師になれるよう、今後も努力を続けていきます！