挑戦しない自分なんてカッコ悪いと思う

初めから開業を見据えて歯科医師を志した私は、「実力主義の社会に出て、早く稼げるようになりたい」という思いを強く持っていました。そのために、国家試験に合格したらすぐ、開業までの具体的なプランをノートに書き出したんです。勤務医として働く職場を考える際にも、そのプランに沿って「基礎を身につけられる場所」「アドバンスな治療を臨床で実践し、開業資金を貯められる場所」など、そのときどきで必要なものを得られる環境を選びました。自分の責任で自由に学ばせてくれた当時の職場には、とても感謝しています。

開業してから苦労したことは、やはりスタッフとの関係です。医院づくりには妥協したくないという気持ちが強く、ときには方向性の相容れないスタッフが去っていくこともあり、とても苦しみました。 でもその分、今までついてきてくれているスタッフとは、想いを深く共有できています。私がスタッフと接するときに心がけているのは、理不尽に叱らないことです。まずは一旦相手の話を聞き、その上で自分の考えを論理的に伝えています。ときには厳しいことも言いますが、能力をメキメキと発揮して光る人材が出てきたり、歯を食いしばって努力しているスタッフを見たりすると、感動を覚えます。そういうスタッフをとことん伸ばしてあげて、当院を、自己実現を果たせる場にしたいと考えています。

私の目標は、患者様にとって「一番の先生」になることです。知らない誰かが選んだ「名医100選」に載ることに興味はありません。目の前の患者様に「この先生で良かった」と思ってもらえるように、開業当初からずっと、「きちんとした治療」に取り組んでいます。ありがたいことに、私が描いていたプラン以上に患者様が増えており、ここ数年で自費率も急増しています。その期待に応えるために、今は、当院の次の展開を模索しているところ。これから仲間に加わってくれる方とも力を合わせて、医院を進化させていくことがとても楽しみです。

歯科医師というのは、自分の理想をゼロから自由に形にでき、その結果に自分で責任を取れる仕事です。たとえ失敗しても、遠回りだったとしても、それは、行動したことの証。リスクを負わない方がカッコ悪いと思っています。「やらずに後悔するより、やって後悔する」という自分のスタイルを貫き、これからもチャレンジし続けます。